夢のアンテナタワーDIY建設記録その2(基礎工事編)

夢のアンテナタワーDIY建設記録その1(準備編)からの続きです。

基礎の検討から基礎ユニットの設置までになります。

地盤の検討

クリエート・デザインの資料によると、KT11C及びKT13Cの標準基礎寸法は800x800x1400mm、コンクリート1.0㎥とのこと。

ただ、当地の地盤は自宅着工前のボーリング試験(SS試験)で「ギリ改良せずに済む」程度の軟弱地です。表層は盛土でN値3程度、1.5mでN値9程度になります。

メーカー標準の基礎寸法は十分な地盤強度が前提と思われ、思い切ってメーカーに問い合わせしてみました。

私:設置予定場所のSS試験のデータで、GL~1mまで粘性盛土 N値3~3.4程度 1~2mまで砂質土N値4~9.5といった地盤です。標準の基礎仕様だと弱いでしょうか?またGL-1.0mで水が染み出るようです。こちらも基礎を考える上でリスクがあるでしょうか?

回答:通知状況から、土壌改良する必要があります。
(3m幅、4m位までいったん掘って、一般的な土を他から持ってきて砂利と共に埋め込み上から、ビル等の建設等で使う打ち込みハンマーで土壌を硬化させる作業、または厚さ50cm/面積5m角のコンクリートを予め打ち込んでおいて、面積で大地を補強する改良。)

ただ、水が染みこむ様な土壌である場合、土壌改良しても
長期の保証は出来ません。

恐ろしい回答が出て一気に怖気づきます。

要約すると、支持層を強固に改良するか、5000x5000x50程度の面で支持するように、しかも地下水位が高いと保証できませんとの事。

さすが、業務用タワーも製造している会社のしっかりした回答だと思いました。そりゃ簡単な事は言えないですよね。

試掘

そうは言っても始まらないので、800mmの板を切り出し、手掘りしてみる事にしました。掘ったら何か分かるかもしれない?

まず、表層は粘性盛土が1m弱。重いが剣先スコップで問題なく掘れます。

70cm付近で水が染み出してきます。ボーリングデータでも地下水位0.9mとなっていたので近い数字です。

1m付近で、粘土と砂利が混ざる層に変化して、水も溜まり掘りにくく。モップの柄を使い、土を崩してから金属バケツで掬い出すようにして1.2mまで掘り進めました。

翌日来てみると、写真のように井戸が完成していました 笑

→地下水への対応

一度水を抜いて様子を確認したかったので、「バスポンプ」で排水を試みます。

そう、お風呂で使うアレです。

結果からいうと、水が澄んでいれば使える。泥を噛むと吸い上げなくなってしまう。

1台故障してもう1台ホームセンターに買いに走りました。30分程度で水はすべて抜けました。

が、2時間も置けば地下30センチ位まで水位が回復してくるようで、生コン打設時はポンプで直前まで水を抜くしかないようです。

1.2m地点までの試掘の結果は、この状態だととてもタワーを支持できる地盤強度はないが、ボーリングデータからは1.5mで多少固い層に変わる可能性があり、そこを地盤改良して乗り切りたい(願望)となりました。

地盤改良方法

試掘の結果を土建屋さん、外構屋さん、通りすがりの知らないおじさん等に相談した所、セメントを投入し攪拌する改良方法を採用することにしました。

この方法は、住宅向けの表層改良に用いられる方法で、一般的には、掘削→セメント系の資材を投入→残土投入→攪拌のプロセスで施工します。

今回はDIYなので、1.5m付近まで掘削し、感触で固い層に変わる事を確認してから可能な限り排水。そして泥状態の所に一般の袋セメントを適量投入し攪拌する作戦としました。

また硬化前に基礎ユニットを投入して、ユニットの足とアース板が土に触れる状態とします。生コン打設は後日する計画です。

当日、外構屋さんからユンボと人を借りる調整も出来たので、一気に前進しました。

基礎ブロック組み立て

基礎ユニットの組み立てはプラモデル感覚で楽にできます。一人で小一時間。

ブレースの取付位置、方向、裏表に注意して組み立てます。ブレースには上下が有り、ハンダのような物で塞がっているのが上、下が水抜き穴となっています。

板状の部分がアースと基礎コンクリート内で踏ん張る資材を兼ねるようです。

プロは捻じれを補正しながら組み立てるようですが、素人目にはよくわかりませんでした。

ボルトは規定トルクで本締めしておきます。埋まった部分は後からどうにもできません。

改良工事当日(2020/4/17)

別件でリース屋さんに用事があり、水中ポンプを借りてきました。

10分もたたずに水位は10センチ程度になり、ユンボで1.2m→1.5mの掘削を行います。

簡単に掘れるものの、下側の外壁がどんどん崩れてくる上、水の湧き出る速度も速くなっています。合間で水中ポンプを投入。

無限に崩れてくるので、最終的には立方体ではなくテーパー形状の基礎穴となってしまいました。但し想定内です。

最後の水抜きをしてから、袋セメントを6袋程度投入して、ユンボのバケットで攪拌します。

そのまま間髪入れず基礎ユニットを投入します。多少沈み込む位にします。

基礎ユニットの上に板を敷き、大体の水平を確認してこの日の作業は終了です。

生コン打設当日(2020/04/21)

いよいよ本番です。部下1名と外構屋さんのヘルプ要請済み。

生コン打設前に、基礎ユニットの上にもう1ブロック先に連結することにしました。これは垂直出しをより高精度で行いたいからです。

水平出し

今回は水盛り管を用意して水平を出しました。原始的ながら一番手間がかからずに間違いがない、プロも採用する方法ですね。

割と簡単に水平が出ました。我ながらびっくり。

生コン打設

生コンは地元業者に発注。確か21-12-25N1.5立米としました。

計画では1.3立米程度だったものの、掘削時に多少広がっているとの判断です。

現地は前面道路から2メートル程度の位置ながら、コンクリート塀が腰高で既に立っているため、シューターを利用して打設しました。

お約束ながら、生コン打設作業中は写真がございません。

軽便バイブレーターを用意し忘れたので、数人で棒で突きながら、必死に作業しました。

無事に打設出来ました。結局1.5立米すべて入ってしまいました。

念のため垂直を確認して、しばらくたったらに金鏝で均します。

あとは暫くの養生期間です。

長くなってしまったので次回 タワーブロック吊り上げ作業編に続く

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